急性中耳炎について

耳から液体が出ると、おや何だろう、中耳炎かしらと思いますね。

子供さんでは急性中耳炎の事が多いです。中耳炎は耳の奥にある鼓膜の内側に膿がたまったものです。膿がたくさんたまると鼓膜が張り裂けて出てきます。鼓膜は敏感で破れるまでとても痛がります。夜中に子供さんが泣いていて、耳だれが出た途端に歌をうたい始めたと言う話を聞いたことがあります。

とくに6カ月から2歳までの子供さんは免疫力が弱いので中耳炎を繰り返すことが多いのです。黄色い鼻汁が出ていると、注意信号です。鼻と耳は耳管という管でつながっていて、小さな子供さんは管が太くて短いので、鼻の奥の細菌はすぐに耳に行って中耳炎を起こします。

中耳炎を繰り返す子供さんは、鼻汁が水のように透明なうちは良いですが、白や黄色に変わったときは細菌感染ですので早めに耳鼻科を受診してください。鼓膜がはれているときは、鼓膜切開をすすめられます。切開した傷は早くきれいに治りますが、自然に破れると治りにくいことがあります。鼓膜切開をすすめられたら、すぐに切開をしてもらってください。すぐに痛みが取れて、熱が下がります。

鼻の奥は細菌にとって居心地の良い場所で、抗生剤を3週間も飲んでも生き残っていることがあります。薬は飲んだり飲まなかったりしないで、しっかり飲ませましょう。どうしても飲まないときは医師に相談してください。中耳炎を繰り返すのは2才までですから、頑張って治療を受けましょう。何回繰り返しても、何回鼓膜切開を受けても、きちんと治療している場合は、耳の聞こえが悪くなることはありません。

繰り返している子供のお母さん、もう少しの辛抱です。2才をすぎると、中耳炎にかからなくなり他の子供と同じに元気になります。

更に詳しいお話は 乳幼児の耳の発達と病気 をご覧下さい。